痴漢
何度か言っているように、わたしはモテとは無縁の人生を送ってきた。
それはずっとデブで可愛くないからだと思っていたが恐らく痩せて顔をいじってもあまり変わらなかったんじゃないかなとは何となく思う。
(時折存在するお太りあそばしていたり、不美人の類であってもモテる女性の心当たりがみなさんにもあるはずだ)
痩せたことも綺麗になったこともないからわからんけども。
だから痴漢とかに遭うことも、わたしに限ってはないと思っていた。
25年ほど前の平成初期に女子大生だったわたしは、受かった大学に通う為祖父母宅から電車で2時間かかる県をふたつまたいだ遠方まで毎日通っていた。
(実家は田舎すぎて進学するなら一人暮らしが当たり前だったが、うちは祖父母宅から通うことが進学の条件だった)
通勤ラッシュと重なっており、行きも帰りも混んでいて、まあまあ辛かったが、大学はそれなりに楽しかったし祖父母も良くしてくれていたので、充実はしていた(勉強だけはどういうわけかやった覚えがない)。
途中一人暮らしをすることもなく、結局4年間通い切ったのだが、その中で5回くらい痴漢に遭った。
(恐らく同じ条件で別の女性だったらもっと高確率で遭っていたのではないかと予想されるのだが…)
その中の2回ほどは、満員電車の中で、「?」と違和感を覚えるだけの微妙なレベルだった。
それはつまり、触られてるか触られてないかの判断が、つけられないほど僅かに触られているという状態である。
背中と尻の割れ目辺りを一定のリズムで触られているように思い、振り向くとその感覚は消える。気のせいかと思ってまた前を向くとまた同じリズムで…
って、こっちの動向に合わせてる段階でもう真っ黒やんけ〜!!
その時は誰だか分からず、対処出来なかったが、
「こんな微妙に触った所でなにが良いの…?」という疑問だけは今も残っている。
(マジで何が良いんでしょうね…?どなたかご存知かしら)
まあ正直満員電車の中ではろくに顔も確かめられないだろうから、女性ならなんでもいいと思ってるんだろうねぇ。
…ただ、良く言われている、
「無差別犯罪は実は無意識に選抜されている」
節によると、地味で大人しそうな女性が狙われるのが一般的だが、その頃のわたしは地味ではなくファッションセンスも紙一重だったので(蛍光色とか派手な柄模様の服を好んで着ていた)(友達に男性を紹介された時「良かった〜今日えぐちゃん普通の格好で!いつも変に目立つから!」と言われたこと有)、未だに
「良くわたしに来たな…」
と思ってしまうのであった。
つづくかもしれない。