「僕の心のヤバイやつ」
今回は最近知ってどハマりしてしまった漫画の感想などを。
割と漫画は好きで、スペースや時間の問題で好きな作家さんの新刊を買うくらいしか最近はしていなかったのだが。
ある日、Twitterで知っていてもたってもいられず、速攻で電気書籍で購入したのがタイトルの「僕の心のヤバイやつ」である。
https://mangacross.jp/comics/yabai
↑web漫画なので試し読みができるので興味があれば。
少年誌に連載しているため、下ネタやセクシーショット満載なのだが、ポロリなどの一線は越えておらず、女性である(オバハンだけど)わたしでも不快には感じない。むしろ微笑ましい。
あらすじとしては、厨二病でぼっちでチビの主人公、市川が、クラスメイトで学校一の美少女でモデルとしても活躍しているヒロイン、山田を殺したいと思っている所から始まる。
偶然二人が図書室で知り合い、お互いに惹かれていく…という様が描かれているのだが、これが何というか、めちゃくちゃ「良い」のだ。
お互いに好きなのに、それに気づかなくて(市川は山田に自分は相応しくないと思っているし、山田は市川を自分に向かせたいと思っている)すれ違ったりドキドキさせたり、という些細な出来事や心の動きが丁寧、丁寧丁寧に描かれている。(突然の新宝島)
主人公市川の厨二病ゆえにわざと周囲を寄せ付けない態度や雰囲気を、天然で素直で善良な山田が徐々にほぐしていき、市川の見える世界が変わっていく。
世界は市川が思っているよりもずっと優しくて煌めいていて美しい所だったのだ。
(小さい男子と背が高い女子の中学生カップル、というと「かぼちゃワイン」を思い出すけど思い出した自分にびっくりした、懐かしすぎて)
俯瞰で見るとんも〜焦ったいなぁ〜付き合っちゃえよ、とか思うんだけど、恋愛においてのトロの部分である「両片想い」(って言葉があることも初めて知った)が、実はダイヤモンドより貴重でメイプルシロップより甘くて赤子の歩き出すまでの時期よりかけがえのない時間なんだとわかるのは確実に大人になってからだからなのだろう。(残念ながらわたしにはそんな思い出は無かったがな!!)
そして世界観が優しい。治安が良い。悪い人が一人もいない。
(余談だがわたしはドラマを全く見ないが、その理由に理不尽なシーンがものすごく苦手だという所にある。虐められるシーンや一方的に罵られるシーンなど見ていられない。でもこの作品は一貫して平和であり、安心して見れるのである。)
そして主人公市川の容姿がわたしにドストライクなのも目が離せない理由の一つ。昔から背が低くて痩せてて整った顔立ちの男子が好きなのだ。
市川は趣味が読書なだけあって頭が良く博識で、口には出さないが心の中では的確なツッコミができる実は面白い男子。だが自己肯定感はドン底まで低い。それには理由があるのだが、日本人の6割、いや7割は本当は市川みたいなタイプだったんじゃないかなと思う。
どうせ手に入らないなら嫌いになろうとするとかさ、わかるよわかりすぎるよ。
一方でヒロインである山田は長身、美人、巨乳のスタイル抜群で一見女子から妬まれそうなキャラなのに、実は食いしん坊で素直で子供っぽくて、ちょっぴり痛い奴で、なんというか応援したくなる可愛らしさ。
そして、ちゃんと自分の目で人を見ることができる、とてもフラットな人間なのだ。
ただ一つ。
わたしがこの漫画にハマっているという事実が、
めっっっちゃ恥ずかしい。
特に家族には知られたくない。
対象年齢が違うというのもあるが(そんなこと関係ないしなんなら多分わたしくらいの年代の読者もたくさん居る印象だけど)、わたしの旦那が実はオタクで、Twitterで似たような萌えマンガを見ながら「尊い…」などと呟いているのをうるせーなこの野郎、と日頃から思っているからなのだ。
(オタクの方たちを毛嫌いしてる訳ではない。ただわたしが食事を作ったり洗濯している時に寝っ転がりながら携帯みてニヤニヤしてるのがシャクに触るだけ)
そう思っている以上、旦那と同じ土俵には立ちたくはない。
電子書籍で購入したにも関わらず本屋で3巻まで大人買いしたが、普段はかけないカバーをかけてもらい家では真顔で読んでいる有様。
息子もまだ4歳というのもあって共有できないのもあるが、なんか好きすぎて独り占めしたいという感情、わかる方いるだろうか。
ここ数日はTwitterで作者の方が流す番外編?(ツイヤバ)を見てはコメントまでチェックし、さらにそこからファンアートを見つけ拝見したり、考察を書いているブログやpixivにまで手を出し二次創作物やらを読みふけり、睡眠不足気味で生活に多少の影響が出ている。
だが、いいのだ。
わたしにとっては、コロナ禍でどうしても溜まってしまうストレスを和らげてくれるお薬のような作品なのだから。
…そしてお気付きの方もいるかもしれないが、どうやらわたしは、
とっくに旦那を追い越してしまっているかもしれない…。
本当にヤバイのは、わたしかもしれない。