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浄化してしまいたい

思い出したくない嫌〜なエピソードをネタにして浄化する

選挙違反

小学校5年生の時だったと思う。

 

児童会選挙があり、優等生風だった私は書記だかなんだかに立候補することになった。

 

田舎の小学校で学年2クラスしかなく、候補者も各役職2名ずつだったので大して面白味のない選挙だが、それでもポスターを作って掲示したり演説したりと選挙運動はしっかりやっていた。

 

その頃の学内の雰囲気は同じクラスの候補者に投票する、というのが一般的で、保育園から仲が良かったが違うクラスだったなっちゃん(https://erxiio.hatenablog.com/entry/2019/01/14/010352)には、「江口とは友だちだけど、選挙はうちのクラスの〇〇ちゃんに入れるからね!」とわざわざ言いにこられたこともあった。

 

私は当時絵を描くのが好きで、選挙ポスターも自分で描いていたが、同じクラスの女子も手伝ってくれることになり、何人かに画用紙を渡してお願いしていた。

 

選挙活動期間が始まり、ポスターが掲示されるようになった、ある日。

 

たまたま、社会科の授業で「選挙」を学ぶことがあり、その日は「選挙違反」はどういった行為か、と言う内容が扱われた。

 

金銭などで買収してはいけないだの、ライバルの誹謗中傷をしていけないだの、そらそうよ、というレベルの内容だったが(今から30年以上前の話なんで)、なかなか興味深く、皆いつもより真剣に授業に取り組んでいた気がする。

 

 

そして、休み時間。

私はポスターを描いてくれた女子のひとり、さえちゃんという子と一緒に廊下で選挙ポスターを見ていた。

そこには色々なポスターに混ざって、まさにさえちゃんが描いてくれたポスターが貼ってあった。

 

「これ私が描いたんだよ」

 

ニコニコと指をさし教えてくれたさえちゃん。

そこには一生懸命描いたのであろう、雪だるまの絵と、細い字で私の名前が書いてあった。

 

私はそれをじっと見ていた。

 

さえちゃんはおとなしくて、地味で、細い子だった。家も遠くて特別仲が良かった訳じゃないのだが、何故かお誕生会によんでくれたり、運動会の係の立候補が被ってしまった時に譲ってくれたり(この時は感謝と言うよりかはいいのかな、という気持ちの方が強かった)、何かと気にかけてくれていた気がする。理由は知らんけど。

 

 

…そのさえちゃんが描いてくれたポスターは、お世辞にも上手とは言えなかった、けど描いてもらった手前、そんなことは言えない。

 

けど、心の声が漏れてしまった。

 

 

「ヘタクソだな…」

 

 

えっ、と言って真顔で私の方を向くさえちゃん。

 

ヤバっ…と思った時にはもう遅い…!さえちゃんに聞かれてしまった…!

 

 

「そーじゃなくてぇ、ほら、この隣のポスターの字が下手だな〜って思ったの!」

 

慌ててすぐ隣のポスターを指差してさえちゃんのことじゃないアピールをすると…

 

 

そのまたすぐ隣に、違うクラスの男子2人が真顔でこちらを見ているのに気付いた。

 

そして2人して踵をかえし

 

「選挙違反だ!」

 

 

などと大袈裟に騒ぎながらバタバタと何処かへ走って行った。

 

 

…はぁ?

 

私が呆然としていると、さえちゃんが

 

「いいよ、ほんとにヘタクソだし…」

 

なんて俯きがちに呟いていた。

 

恩を仇で返しすレベルの失言をした上咄嗟の嘘もバレバレでほんとごめんね…という絶望的な気分になりつつ、すぐさま教室に戻り、焦りながら机に居た担任の先生に今あったことを話すと、先生はやけにキリッとした顔で

 

 

「今隣のクラスの男子が走って言いにきたわ。」

 

 

と言い放った。

 

何故か記憶はそこまでで、その後私がどうしたのか覚えていないのだが、選挙では当選し児童会役員としてなんやかんややっていた気がする。

 

 

 

いや、あの時の私…

 

何焦ってんだよ?!

 

そんなポスターの字が下手とか言っただけで選挙違反とかねーだろ、って気にすんなや!!

 

それよりさえちゃんのフォローをもっとしっかりやりやがれ!!(さえちゃんにしっかり謝った記憶もない)

 

 

 

それより何よりすぐさま言いつけに行った違うクラスのバカ男子がよ!!

 

テメェらほんとに雑魚だな!!! 

 

揚げ足を取るってそういうことですか、はいはいわかりましたいいお勉強になりましたよ!

 

本当にあの時ひとこと言い返せなかったことが悔しくてしょうがない。

 

(その男子のうちの1人は運動神経も良く面も良く割と目立つ存在だったが、中3の頃うちのクラスに急に来て何も言わずある女子の机を3回蹴って出て行ったことのある割とゲス野郎である。何があったのか私になんて全然わからないがとりあえずあんた何してんだよと強めにたしなめたが私の声など完全無視で教室を出ていき、机を蹴られた女子は泣いていた) 

 

(あと同じ男子が幼稚園児の頃、同級生の母に向かって歳とったお母ちゃんだ、みたいなことを言っていたらしいことも私は知っている。当の本人である、同級生のお母さんが大人になってから苦々しく話していたので間違いない)

 

(ちなみに同級生のお母さんは33歳で出産しており、当時としては遅い方だったのか、そのことを気にしていたようだが、いやいや私なんて結婚すら今からなんですからあなたよりも全然遅いですしむしろ産めるかもわかんないしそれよか結婚すらどうだかワッハッハ、などと返した覚えがある)

 

 

 

しかし、小学生時代の揚げ足取りみたいなのが大人になってからガチの選挙でも行われているような気がするのは気のせいなのかな…?